4月25日に大草直子Decolenコンセプトディレクターが新しい個人メディア「AMARC」をスタートさせました。7月1日にグランドオープンを控えた今だからこそ、なぜ「AMARC」を立ち上げたのか、そしてどんなことを展開していくのか、詳しく語ってもらいました。

大草直子の個人メディア「AMARC」は今年2019年4月25日にオープンした。運営会社は大草の個人事務所のHRM。7月からは月額500円の有料サービスになる予定。

AMARC(アマーク)で伝えたいことはたったひとつ。「“自分らしくいること”をもっと楽に楽しく」その方法やヒントをお届けします。そのために、他人に預けていた価値観の軸を、自分に戻しましょう、と言っています。
価値観の軸が自分ではなく「子供のため」「家族のため」など他にあると、どこかで「子供のせい」「家族のせい」と変換されて、責任を周りに押し付けてしまうことになるし、自分に軸がないと、どうしても人と比べて、落ち込んだり、嫉妬したりしてしまう。それは本当に生きづらいんですよね。なぜ生きづらいと言い切れるかというと、私自身がそうだったから。
30代半ばまでは、人と比べては落ち込んで、嫉妬して。でも、私自身もそういった感情を手放す訓練をして、周りにとらわれず自分軸にすることができて本当にラクになった。それは特別な才能がいることでも何でもないんです。訓練すれば、誰でもできること。英会話と同じです。毎日繰り返すことでできるようになっていく。そのためのスキルや方法をAMARCでは毎日伝えていきたいなと思っています。

​その手段としてやっていきたいのが、毎日のブログはもちろん、一方向じゃなく、一緒に学べるセミナー。6月末にはSHIGETAのCHICOさんを招いたセミナーがあるんですが、500人の応募がありました。こうした内容の需要の高さを実感しましたので、今後も定期的にセミナーは開催していきたいと思っています。
それにアマークステーションというラジオのような音声だけのプログラムもスタートしています。音声だけなら、たとえば家事をしながらでも聞くことができるかなと思って。動画での着こなしレッスンなど、私がスタイリストとして学んだ情報もできるだけ出していきます。本当に本当に小さな個人メディア(インタビューもミモレが初(笑))なので、できるところから、ではありますが。6月1日にグランドオープン予定だったのが、やはりもう少し丁寧に色々見直そうということで、7月1日に。はい、みんなで手探りでやっています。

なぜDecolenではなく、AMARCで? と思った方も多いはず。編集長として、今はコンセプトディレクターとして育んできたDecolenでも、伝えたいことは基本的に同じです。そしてありがたいことにお仕事をさせていただいているさまざまな雑誌、ウェブ、新聞などのメディアでもそう。ただ、大きなメディアはさまざまな価値観がひとところに集まっている。もちろんそれが魅力です。
でも、そうすると伝わりにくい部分もある。そして大きなメディアになるほど、関わる人も多くなるから、利益や閲覧数や発行部数といったこともつねに考えなくてはいけない。そういったことをできるだけ気にせずに、ブレることなく伝えていくには? と考えたときに個人のメディアなのかなと思ったんです。作っているのも私の事務所「HRM」の3人だけ。自分たちがやりたいことだけをやり続けるために、7月からは有料(月額500円)とさせていただいています。今の時代はSNSという個人が発信できるメディアもありますが、SNSは身近で寄り添うメディア。AMARCは寄り添うのではなく、もっと引っ張っていく提案性の高いメディアにしたいと思っています。

カットソー/ハクジ スカート/イエナ シューズ/ジョゼフ ピアス/ボンマジック バングル/アダワットトゥアレグ

こんなふうに個人で発信していきたいと強く思うようになったのは、ここ1年くらい。私自身、人生をいくつかのフェーズに分けて考えるようにしているのですが、第1、2フェーズは自分の好きなこと、やりたいことをする段階、そして第3フェーズは、1、2で学んだことを返していく段階だと考えています。そしてまさに第3フェーズに入ったところ。これまで先輩方から教えられ、周りの方々に愛してもらって得たこと学んだことを伝えていくことが、これからの人生の使命なのかなと。幸いなことに、これまでの仕事を通して、私の声に耳を傾けてくれる人が多少なりともいる立場になることができました。その立場を生かして、最初にもお話したとおり、私たちが私たちであることを楽しめるような術を伝えていこうと思っています。

撮影/目黒智子
取材・文/幸山梨奈